2003 年 51 巻 1 号 p. 85-89
学校教育においてコミュニケーション能力の育成が必須化していく中で,福井高専では物質工学科4年時の学生実験「物理化学実験」の課題として,1996年度からプレゼンテーションを課して,技術発表能力の育成を実施してきた.それ以前と比べると,プレゼンテーションを課題とするようになってから,総合成績に加えて,レポート評価の成績も向上した.その理由は,プレゼンテーションを課されたことによって,学生自身がそのテーマに関して積極的なアプローチをする取り組みが観察され,さらに,ディベイト時間の設定によって,テクニカルな討論の機会が与えられたことによる責任ある実験姿勢が観察され,プロジェクト教育の有用性が見出された.