2009 年 24 巻 2 号 p. 109-112
2007年12月1日から2008年1月31日までの期間に,外来受診患者の喀痰材料から分離されたMycobacterium chelonae 20株と院内環境から分離されたM. chelonae 2株について,パルスフィールドゲル電気泳動法(PFGE)およびenterobacterial repetitive intergenic consensus PCR (ERIC-PCR)を用いた遺伝子多型性解析を実施した.すべての患者由来株は,院内環境由来株のうち,外来に設置されている服薬用飲料水供給装置由来株と同じ遺伝子型を持つM. chelonaeと判定された.したがって,服薬用飲料水供給装置を汚染源としたM. chelonaeによる疑似アウトブレイクの可能性が強く示唆された.