2018 年 33 巻 1 号 p. 15-23
施設内の重症感染症を発見し,早期にかつ適切な治療を臨床医に促すことはinfection control teamの重要な活動の1つである.この研究は発熱・高プロカルシトニン血症を伴う入院患者の短期予後予測因子をルーチン血液検査項目の中から明らかにすることを目的とした.対象は年齢16歳以上,体温>38℃,プロカルシトニン(PCT)>2.0 ng/mLを認めた425患者である.探索群(217患者)において多変量解析で30日生存率と有意に関連したのはC-reactive protein≧22.57 mg/dL,アルブミン<2.8 g/dL,血中尿素窒素≧32 mg/dL,赤血球容積粒度分布幅≧15.3であった.この4因子のうちの該当数を予後予測スコア(prognostic score:PS)とすると,30日生存率はPS:0,100%,PS:1-2,85%,PS:3-4,64%で,PSが高いほど30日生存率は不良であった(p=0.0010).PSは検証群(208患者)においても30日生存率をよく層別化し,30日生存率はPS:0,90%,PS:1-2,81%,PS:3-4,52%であった(p=0.0001).体温>38℃,PCT>2.0 ng/mLを伴う患者において,PS:3以上は短期予後不良を示唆する.