日本環境感染学会誌
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症例報告
母児結核感染例の院内感染対策
高城 一郎荒武 舞福田 真弓平原 康寿佐伯 裕二岡山 昭彦
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2018 年 33 巻 2 号 p. 81-86

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抄録

生後10ヶ月の乳児が発熱,けいれん,水頭症の増悪を認め当院へ転院となった.入院当日の血液・髄液・胃液・気管内採痰の抗酸菌塗抹は陰性であったが,画像所見から結核性髄膜炎,粟粒結核を疑い隔離し,結核治療を開始した.2日目に付き添っていた母親に小児期に結核治療歴,呼吸器症状があることが判明し,4日目に活動性肺結核と診断された.乳児の確定診断には3週間を要した.結核は疑い段階から感染対策が必要であり,乳児結核では母親などの家族が感染源である可能性が高く,院内に付き添い者としていることで発端者以外の感染源となることが考えられ,早急な対応が必要であることを強く意識させられた.

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© 2018 一般社団法人 日本環境感染学会
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