日本環境感染学会誌
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総説
単回使用医療機器の再製造の動き
大久保 憲
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2020 年 35 巻 1 号 p. 7-14

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抄録

厚生労働省は平成29年7月31日付で単回使用医療機器(single use device:SUD)の再製造に関する新たな仕組みを創設した.それに伴い「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下,医薬品医療機器法と略す)」の一部を改正する省令に基づき,「再製造単回使用医療機器基準」(厚労省医薬・生活衛生局長 告示第261号)が制定されたことを示す通知が発出された(薬生発0731第7号).ディスポーザブル製品として広く使用されているSUDを,承認を受けた医療機器製造業者の責任において収集し,使用時の汚染を有効に除去できるように分解・洗浄して再組立てを行うことで,原型医療機器と同等の品質,有効性及び安全性を備えたSUDとして再流通させる再製造単回使用医療機器(re-manufacturing single use device:R-SUD)システムを構築するものである.

SUDの再製造は資源の有効活用や医療廃棄物の削減,さらには医療費の低減の可能性などから注目されている.

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© 2020 一般社団法人 日本環境感染学会
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