日本環境感染学会誌
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原著
保育所における乳幼児のための玩具の衛生管理の実態と課題
吉川 寛美脇本 寛子矢野 久子
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2022 年 37 巻 2 号 p. 41-47

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抄録

保育所を利用する子どもたちは接触感染のリスクが高く,共有物品である玩具の衛生管理は重要である.玩具の衛生管理の実態と課題を明らかにするため,保育所2施設において玩具の衛生管理について質問紙調査を行い,玩具(5材質;木製,布製,軟質プラスチック製,硬質プラスチック製,紙製)の汚染度を保育所での通常の洗浄(水拭き/水洗い/洗濯機洗い)前後に測定した.汚染度はアデノシン三リン酸(adenosine triphosphate;ATP)+アデノシン一リン酸(adenosine monophosphate;AMP)量を測定し,相対発光量(Relative Light Unit,以下RLU)として数値化した(以下,ATP値).その結果,玩具の洗浄前後のATP値(中央値)は前8,454 RLU(5材質385個),後559 RLU(洗浄されていなかった紙製玩具を除く4材質315個)であり,洗浄により有意に低下していた(p<0.001).洗浄前後のATP値の減少率は93.7%(4材質315個)であり,木製,軟質プラスチック製玩具では「水拭き」よりも「水洗い」(木:p<0.001,軟質プラスチック:p=0.022),布製玩具では「水洗い」より「洗濯機洗い」において減少率が高かった(p=0.008).木製玩具は「水拭き」後のATP値が高く,水洗いを行うなど効果的な管理を行う必要性が示唆された.

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© 2022 一般社団法人 日本環境感染学会
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