2022 年 37 巻 4 号 p. 119-127
医療従事者を対象とした新型コロナウイルス感染症に係るワクチン(以下,新型コロナワクチン)の優先接種に際して,長野中央病院(以下,当院)では感染制御チーム(Infection Control Team:ICT)からのワクチンに関する情報提供や,副反応が生じた際の特別休暇制度を設ける等の対応を行った.当院が行ったこれらの対応や,その他の各種情報が,当院職員の新型コロナワクチン接種に関する意思決定に与えた影響について調査した.“感染学習会やICTからの情報”が意思決定に与えた影響度は有意に高かったが,“特別休暇制度”の重視度は有意に低かった.新型コロナワクチンの接種行動に関して働きかけを行う際には,単に感染の危険性や接種のメリットを訴えるだけでなく,受け手側の特性を十分考慮した上で,効果的な手法を採用すべきであると考えられた.