日本環境感染学会誌
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周術期抗菌薬の適正使用を推進するために薬剤師ができること
保井 健太, 稲田 顕慶, 出川 佳奈子, 末永 尚浩, 畑 啓昭
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2026 年 41 巻 2 号 p. 71-75

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抄録

当院薬剤師は,感染制御チーム(Infection Control Team:ICT),抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)および病棟業務において周術期抗菌薬の適正使用の推進に携わっている.従来,周術期抗菌薬は各診療科が独自に抗菌薬を使用しており,AS活動はASTメンバーと病棟薬剤師が各々に連携を持つことなく実施していた.2021年4月からICTメンバーがクリニカルパスの作成に介入した結果,ガイドラインに基づいた予防抗菌薬を使用するクリニカルパスのみを承認することが出来た.また2018年1月以降,病棟薬剤師は,抗菌薬アレルギーなどの患者情報の収集や周術期抗菌薬の説明,体重や腎機能に応じた投与量・再投与間隔の補正など個別症例に応じた介入を行っている.さらに,2021年7月以降はASTと病棟薬剤師の間でフィードバックシートを作成・運用し情報共有の迅速化と連携強化を図ったことで,予防抗菌薬の選択や投与量・投与間隔に関して,ガイドラインの遵守率が有意に改善された.また,術後患者に使用する抗菌薬もASTと病棟薬剤師が情報共有し,介入を行うことでクリニカルパス通りの抗菌薬使用の実効性も確保できている.各部門薬剤師・医療チームメンバー間の円滑なコミュニケーションが,周術期抗菌薬の適正使用に繋がると考えられた.

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