環境感染
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注射剤混合業務に関する実態調査
木津 純子土屋 雅勇小林 典子
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キーワード: 注射剤, 混合調製, 実態調査
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2006 年 21 巻 3 号 p. 180-184

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抄録
注射剤の混合業務は, 中心静脈栄養 (IVH) の調製を中心に増加の一途をたどっている. 感染制御の上から, IVHなどは薬剤師がクリーンベンチ内で, 抗悪性腫瘍剤は安全キャビネット内で無菌的に混合調製する重要性が叫ばれている. 今回, 医療施設にアンケートを送付し, 注射剤混合業務に関する実態調査を実施した. アンケート項目は, クリーンベンチ・安全キャビネットの設備状況, 主に混合調製を行っている医療スタッフ, 混合時の服装, IVH投与時および混合調製時のフィルタ使用の有無およびフィルタの種類などとし, 118施設より回答が得られた. クリーンベンチは94.1%, 安全キャビネットは71.2%の施設に設置されており, その大半は薬剤部内に設置されていた. しかしながら, IVH, 抗悪性腫瘍剤, その他の注射剤の混合調製のいずれも, 看護師により設備の整っていない環境下で実施されている率が高いことが認められた. また, 混合時の服装についても, 薬剤師においては無塵衣, 手袋, マスク, 帽子ともに70%以上の着用率であったが, 薬剤師以外においてはいずれも着用率が低いことが認められた.また, IVH投与時のインラインフィルタの使用率は79.7%であり, 混合調製時のメンブランフィルタの使用率は49.4%であった. 今後, 感染制御の面から, 薬剤部内の設備を活かし, 薬剤師による混合調製を推進していく必要があると考える.
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© 日本環境感染学会
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