環境感染
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緑膿菌臨床分離株の血清型別分布から見た院内感染の検討ならびに抗生剤感受性の変遷
大久保 憲小林 建司宇佐見 詞津夫小谷 彦蔵加藤 勉奥川 勝村山 正行由良 二郎品川 長夫
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キーワード: 緑膿菌, 血清型, 院内感染
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1988 年 3 巻 2 号 p. 49-56

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抄録
1982年以降5年間における緑膿菌臨床分離株の血清型別検出状況について検討し, 病棟別に血清型別分布を作成したところ, 脳神経外科病棟においてE群緑膿菌が特異的に多数検出されたことから, 病棟内感染が強く示唆された. 緑膿菌に対する抗生剤感受性ではCFSが被検5薬剤 (PIPC, CPZ, CFS, GM, AMK) の中でもっとも優れており, GMに関しては1983年以降, #感受性株は明らかに減少して耐性化傾向を示していた. 血清型別ではE群がもっとも抵抗性であった. 病棟における接触培地法での緑膿菌環境分離株の検出状況は, 流し台, 汚物室前床等の湿潤領域を中心とした場所から高率に検出され, ドア取っ手, エプロン等からはほとんど検出されなかった. 以上のことから緑膿菌の病棟内感染防止には湿潤領域に対する対策が必要であると考えられた.
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