環境感染
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Pseudomonas cepacia尿中分離症例の検討
院内感染について
松本 哲朗尾形 信雄田中 正利益田 幸行熊澤 浄一
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1988 年 3 巻 2 号 p. 57-60

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抄録
ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌であるPseudomonas cepaciaは尿路を中心に検出される. 当科では1979年より分離・同定されはじめ, 急激な増加を示し, 1983年~84年には外来患者尿路分離菌の第2位 (13.6%) を占めるに至った.患者背景として, 膀胱腫瘍, とりわけ術後膀胱内注入療法中の患者に多く, 院内感染が強く疑われた. 本菌は抗菌剤に広く耐性で, chlorhexidine等の消毒剤にも耐性を示すので, 消毒剤をPovidone iodineに変更し, カテーテル操作の際に使用する粘滑剤にもPovidoneiodineを加え, 種々の検査用具の管理を厳重に行い, 治療薬剤としてST合剤を主に用いたところ, 本菌の分離は急激に減少し, 1987年には分離されなくなった.
以上より, P. cepacia尿路感染症は院内感染と思われ, 消毒剤や器具の管理により, コントロールできたものと考えられた.
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© 日本環境感染学会
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