抄録
ホルミウムレーザー前立腺核出術による中期・長期の成績を検討した.対象は下部尿路症状を有する前立腺肥大症患者で当科においてホルミウムレーザー前立腺核出術を施行された213例のうち手術後の経過を36か月,48か月,60か月まで観察出来た63例,44例,29例である.方法は前立腺体積,IPSS,QOL score,最大尿流率,平均尿流率,残尿量の6項目を手術前,手術後36か月,48か月,60か月の時点で比較した.
対象の平均年齢は71.6歳,術前平均前立腺体積は65.1ml,平均核出重量は36.8g,術後尿道バルーンカテーテル留置期間は平均2.4日であった.全項目において術後の各期間で術前と比較し有意に改善していた.ホルミウムレーザー前立腺核出術の効果は,手術後36か月,48か月,60か月の中・長期においても持続した.