Japanese Journal of Endourology
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特集3:Endourology「ステント留置の実際」
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麦谷 荘一
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2018 年 31 巻 2 号 p. 189

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抄録

 尿路ステントは泌尿器科領域の日常診療において必要不可欠なアイテムである. しかしながら各施設または各医師個人において, ステントの種類・留置法・交換法・抜去法・使用期間などについて一定の見解が無く, 先輩医師からの伝授と自己の経験のみに基づいているのが現状である. その最も大きな理由は, 泌尿器科医が日常的に使用する尿路ステントに関する教科書またはガイドラインが国内外において存在していなかったからであろう.

 このような背景の基で, ステントの取り扱いについてある程度のコンセンサスを持つべきであろうと, 2012年に日本泌尿器内視鏡学会 (JSE) 内に「尿路ステント部会」が発足し (発足時委員長 : 兵庫医科大学・山本新吾先生), 委員を中心にステント留置に関するコンセプトとテクニックについてのマニュアルを作成した. 2017年4月に「尿管ステントマニュアル」として刊行に至った.

 本特集では, 「尿路ステント部会」の先生に「ステント留置の実際」につき概説していただく. まず高橋先生には金属ステントを含むステントの種類の最新版を紹介していただいた. 山田先生にはステントの留置・交換のテクニックについて, 特に困難事象に対する類型化とその対策について解説していただいた. 松崎先生には尿管ステント留置の合併症の予防と対処法について解説していただいた. 本特集が先生方の明日からの日常診療の一助となれば幸甚である.

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© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
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