Japanese Journal of Endourology
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特集3:Endourology「ステント留置の実際」
尿路ステントの種類
髙橋 聡
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2018 年 31 巻 2 号 p. 190-196

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抄録

 2017年9月の時点で, 尿管ステントは, 8社から47製品が販売されており, 通常のピッグテイルタイプが39製品, マルチレングスタイプが6製品, ループタイプが1製品, 金属ステントが1製品となっている. 金属ステント以外では, 材質は主としてポリウレタン, ポリオレフィンとシリコンであり, 31製品ではなんらかのコーティングが施されている. 2製品を除いてマーカーが刻まれており, スーチャーと側孔の有無で選別できる. 形状や素材が異なるステントとしては, ループタイプは, 膀胱内のステントボリュームの低減によりステント関連症状としての膀胱・尿路症状を予防できる. また, 金属ステントは, 悪性腫瘍などによる尿管外からの圧排があっても開存を維持できるという特徴を有している. 今後は, 費用対効果という障害物を越えなければならないわけだが, 薬物溶出性金属ステント, 特殊なコーティングが施されたステントの開発により, 優れた生体適合性, 摩擦抵抗の軽減, 結石形成の予防などの進歩が期待される.

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© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
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