Japanese Journal of Endourology
Online ISSN : 2187-4700
Print ISSN : 2186-1889
ISSN-L : 2186-1889
特集3:Endourology「ステント留置の実際」
ステント留置・交換のテクニック
山田 仁
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 31 巻 2 号 p. 197-200

詳細
抄録

 ステント留置・交換のテクニックについては, 昨年配布された尿管ステントマニュアルに詳述している (学会員は日本泌尿器内視鏡学会ホームページからも閲覧可能). したがって本稿では困難事象に対する類型化とその対策についてフォーカスして述べる. まず, ガイドワイヤー留置については, 尿管内腔が確認できなくて内腔を勧められない場合, 尿管カテーテルにて造影, 内腔確認後先穴尿管カテーテルとアングルタイプのガイドワイヤーを用いてガイドワイヤーを進める方法, 内腔に閉塞がある場合, 嵌頓結石による場合はガイドワイヤにて剥離する方法があること. ステント留置においてステントを進められないのは, 尿管狭窄などステント外側の抵抗の場合は, ステントを進める力の加え方は数cm以内のストロークで突くようにすること, ガイドワイヤーを硬めに変えること, 膀胱内でのループを抑制するために内視鏡や膀胱鏡の外筒を用いることがある. よく気づかれないのが, ステントとガイドワイヤーの抵抗のためにステントを進めるとともにガイドワイヤーが突き当たって進めなくなる場合で, ガイドワイヤーを弛ませずに固定することで改善できる. 残念ながらループが形成されると直達力が減じ進められない. カテーテルを捻りながら引くという手法で改善される. 具体的には膀胱でのループは右は時計回り左は反時計回り, 尿管では右は反時計回り, 左は時計回りに捻ると解消される.

著者関連情報
© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top