Japanese Journal of Endourology
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ESWL
尿管結石に対するSWL治療効果予測因子の検討
山本 顕生中田 渡辻村 剛山道 岳辻本 裕一任 幹夫辻畑 正雄
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キーワード: 尿管結石, SWL, TUL
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2018 年 31 巻 2 号 p. 239-243

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抄録

 尿管結石に対しSWL (extracorporeal shock wave lithotripsy) 単独で治療できた群と, TUL (transurethral lithotripsy) 追加治療が必要であった群とを比較することで, SWL治療効果予測因子を検討した. 2012年1月から2017年12月までの期間に, 尿管結石に対して初回治療としてSWLを選択しstone free (SF) となった94例を本検討の対象とした. SFは, 治療後の画像診断で残石なし, もしくは4mm以下の残石とした. 予測因子として, 年齢, 性別, BMI, 結石部位, 結石CT値 (Hounsfield unit : HU), 結石長径, SSA (stone-surface area), 術前水腎症の有無, SSD (skin-to-stone distance) の9項目を選択し, stone free rate (SFR) との関連をretrospectiveに検討した.

 初期治療としてSWLを施行した94例のうち32例 (34.0%) にTUL追加治療が必要であった. 単変量解析においてU1結石[U2-3 vs U1 ; OR, 3.33 ; 95%CI, 1.37-8.35 ; p = 0.0075], SSD100mm未満[SSD ≧ 100 mm vs SSD<100mm ; OR, 7.96 ; 95%CI, 2.49-35.70 ; p=0.0002]はSWL単独で有意にstone freeを得られた (p<0.05). 多変量解析でも, U1結石[U2-3 vs U1 ; OR, 3.69 ; 95%CI, 1.42-10.13 ; p=0.0070], SSD100mm未満[SSD≧100mm vs SSD<100mm ; OR, 8.40 ; 95%CI, 2.51-39.20 ; p=0.0002]はSWL単独でSFを得ることが出来る予測因子であった.

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© 2018 日本泌尿器内視鏡学会
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