2021 年 34 巻 2 号 p. 261-267
【目的】尿管結石に対する最大CT値の意義の検討. 【対象と方法】2012年-2019年の192例. Stone free (SF) は4 mm以下と定義. 【結果】年齢は19-88歳 (男性123例, 女性69例). 合併症は25例, 追加治療は16例に行われた. 最終的に154例 (80.2%) でSFとなった. 残石の有無で比較すると, 多変量解析では最大径 (中央値 13.0 vs 9.0) が大きく, CT値 (平均 1,259 vs 912) が高い結石で有意 (p<0.001) に残石となりやすかった. 最大割面の最大CT値は一定だが, 一定ではない平均値との比較でも結果に有意差を認めなかった. 【考察・結論】大きく, CT値が高い尿管結石には更なるTULの工夫が必要であり, CT値は最大値で代用できる可能性が示唆された.