Japanese Journal of Endourology
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ロボット手術
後腹膜アプローチによるロボット支援体腔鏡下前立腺全摘除術と腹腔アプローチによるロボット支援体腔鏡下前立腺全摘除術の比較
山本 顕生北風 宏明惣田 哲次本郷 祥子吉岡 厳奥見 雅由髙田 晋吾
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2021 年 34 巻 2 号 p. 295-299

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抄録

【目的】限局性前立腺癌患者に対する, 後腹膜アプローチによるロボット支援体腔鏡下前立腺全摘除術 (eRALP) が腹腔アプローチによるロボット支援体腔鏡下前立腺全摘除術 (RALP) と比較して安全かつ有効に施行できているかを検討する.

【対象と方法】2013年11月から2020年5月までの期間に当科で経験したeRALPの12例とRALPの394例を対象とし, 手術成績を後方視的に検討した.

【結果】eRALP群ではポート造設時間が有意に長かったが, コンソール時間, 手術時間は有意差を認めなかった. 出血量, 術翌日のCPK値はeRALP群で有意に高値であったが, 輸血を要した症例はいずれの群でも認めなかった. 合併症率に有意差を認めず, 尿道カテーテル留置期間や入院期間, 術後再発率, 術後パッドフリー率も有意差を認めなかった.

【結論】eRALPはRALPと比較して安全かつ有効に施行できていた.

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© 2021 日本泌尿器内視鏡学会
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