2010 年 13 巻 4 号 p. 573-576
Fournier’s gangrene症例において早期デブリードマンと集中治療により救命に成功後,睾丸の被覆を目的として睾丸を大腿皮下に埋没した1例を経験した。症例は45歳,男性。突然の陰囊腫脹,意識レベル低下のため救急搬送された。陰囊腫脹著明,画像検査にて陰囊から左側腹部にかけて皮下・軟部組織にガス像を認め,壊死性筋膜炎と診断した。緊急手術・集中治療により救命,全身状態安定後,睾丸の被覆を目的として睾丸を大腿󠄀皮下に埋没した。陰部再建には睾丸皮下埋没法以外にも植皮・皮弁による再建法などがあるが,比較的簡便な手技で早期からActivities of Daily Living(ADL)が改善でき,二期的皮弁再建術へのbridge therapyとしても利用できる睾丸皮下埋没法は有用な再建法と考えられた。