日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
八尾市の救急搬送件数は減少傾向にあるが
―その要因と問題点―
岩井 敦志志内 隼人
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2010 年 13 巻 6 号 p. 706-713

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抄録

目的:救急搬送件数が増加の一途であった八尾市における,最近の救急搬送件数減少の実態を分析しその要因と問題点を明らかにすること。対象および方法:平成17年から21年の間に八尾市内で救急搬送された患者を対象とし,年次ごとの搬送数の推移を,病態別,重症度別,年齢層別に検討した。結果:全体の約60~65%を占める急病と,交通事故において軽症例が減少し, とくに人口の約40~45%を占める成人で,急病の約80%を占める軽症例で搬送数が減少していた。一方で,高齢者において急病。一般負傷の中等症と,交通事故の軽症が増加していた。考察および結論:救急搬送件数減少の大きな要因は,人口の減少や交通事故の減少よりも,成人・高齢者ともに搬送率が低下してきていることであると考えられた。しかし一方では,高齢者はその人口が増加していることに加えて,重症度が増してきているといった問題をかかえていることも判明した。

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© 2010 日本臨床救急医学会
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