応急手当普及啓発活動は,全国各地で行われている。しかし,中学生に対して,継続的に行っている自治体は少ない。そこで当市では,平成20年度より市教育委員会と消防本部が協力して,市内すべての中学校に対するBLS教育を継続事業として始めた。対象は,市内すべての中学2年生としている。生徒にとって,命の現場で働く者から教育を受けることは,新鮮であり有意義である。しかし,教育という観点からすると,教諭との協力は不可欠である。また,学校教育におけるBLS教育は,技術体得だけが目的ではない。BLS教育を通じて,道徳的教育を担っている。従来の成人対象の各種救命講習を行うのではなく,対象者の特徴をよく理解し,I夫する必要がある。伝統ある消防が行ってきた普及活動のノウハウを生かしつつ,教諭と協力して質の高いBLS教育を組織的に行っていくことが,これからの本国の課題である。