2011 年 14 巻 3 号 p. 453-461
胃内容物の誤嘩による肺障害に対してさまざまな呼吸療法,薬物療法を施行し,治療に難渋した1例を経験したので報告する。症例は47歳の女性。大量服薬後の意識障害,呼吸困難にて当院に救急搬送された。来院時の意識レベルはGCS 9(E2V3M4),10L/分の酸素投与下にてSpO2 80%であったため人工呼吸管理とした。いったんP/F比=225まで回復したが,第5病日にP/F比=56まで低下したため,ECMOを導入するとともに少量ステロイドの持続投与を開始した。第9病日に出血性合併症のためECMOを中止するも,次第に酸素化の改善を認め,第30病日に人工呼吸器より離脱,第68病日に独歩退院となった。