2011 年 14 巻 5 号 p. 599-602
目的:茨城県阿見町消防本部は,自動胸郭圧迫装置である負荷分散ベルト:AutoPulseTM(以下,LDBと略す)を導入した。その効果を検証する。方法:対象は2008年1月1日より2009年2月28日までに発生した院外心停止68症例。LDB装着の対象と考えられた導入前22例と,LDB導入後実際に装着・使用した16例を比較・検討した。結果:LDB使用時の心拍再開(以下,ROSCと略す)は,8/16例(ROSC率50%)で得られ,導入前(4/22例,18.2%)に比べ有意に増加した。無脈性電気活動症例はLDB導入前,ROSCが0/2例だったが,導入後は5/6例(85.6%)で心拍再開した。考察:本研究ではLDBの使用によってROSC率が上昇した。しかし,LDB使用例のうちROSC 8例中7例はROSCが病院到着後に認められ,LDBが直接ROSCを促したとはいいがたい。また,LDBの使用は長期生存や社会復帰をもたらさなかった。