日本臨床救急医学会雑誌
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症例報告
二期的手術により救命し得た,軸捻転症による急性胃壊死の一例
多田 祐介北岡 寛教伊藤 真吾川井 廉之關 匡彦則本 和伸福島 英賢瓜園 泰之畑 倫明奥地 一夫
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2014 年 17 巻 3 号 p. 486-490

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抄録
症例は50代男性。嘔吐,腹部膨満を主訴に近医に救急搬送された。CT検査にて胃軸捻転による著明な胃拡張像を認めたため,緊急上部消化管内視鏡にて脱気・胃管挿入が行われた。しかしその後も呼吸・循環動態が不安定であったため当センターへ転院搬送となった。当センターで施行した造影CTでは,胃壁の造影不良が認められた。不安定な循環動態の改善には胃の切除が必要と考え,手術室での開腹術を予定していた。しかし,手術待機中に収縮期血圧が50mmHgまで低下し,輸液・昇圧剤に反応が悪く,手術室入室まで数時間を必要としたため,ICUにて緊急開腹手術を行った。40分間で壊死した胃を摘出し,再建は行わずに閉腹した。術後,ICUにて全身状態の改善を図り,翌日にRoux-Y再建術を行った。本症例は比較的まれな胃軸捻転症によるショックであったが,ICUにて緊急開腹術を行い,二期的手術により救命し得た。
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© 2014 日本臨床救急医学会
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