日本臨床救急医学会雑誌
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症例報告
スルピリドおよびオメプラゾール投与中に心室頻拍および心室細動を認めた1症例
山代 栄士佐藤 史織河村 聡志内藤 英二森 一生
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2015 年 18 巻 4 号 p. 591-594

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抄録

スルピリドおよびオメプラゾール投与中に心室頻拍および心室細動を認めた80代女性の症例を経験した。第1病日昼頃,顔面蒼白,呼吸停止状態で発見された。意識消失を繰り返すため,救急搬送となった。血液検査,心エコー,心臓カテーテル検査を施行したが原因不明であった。心電図分析と持参薬鑑別の結果,スルピリドおよびオメプラゾールによるQT延長症候群が疑われ中止とした。中止後,第2病日にはQTc時間が短縮し,それに伴い心室頻拍がコントロール可能となった。他の要因は認められなかったことも併せ考え,スルピリドまたはオメプラゾール関与の心室頻拍および心室細動であったと考えられた。

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© 2015 日本臨床救急医学会
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