2016 年 19 巻 4 号 p. 553-558
背景:平日時間外の小児救急外来患者における小児救急電話相談事業(#8000)の認知と利用歴を調査し,児の属性や子育てに利用する情報源と#8000の認知との関連について検討した。方法:2013年1月7日から3月28日の期間に,国立成育医療研究センター救急外来を平日17時から翌日9時の時間帯に受診した児の保護者に対し質問票を配布した。#8000の認知と受診前の利用歴,受診児の属性,受診理由,普段の子育てに利用する情報源などを調査した。結果:648人が質問票に回答した(回収率79%)。#8000の認知割合は31%で,認知者の利用割合は21%であった。#8000を知っている群は知らない群に比べて,インターネットを子育ての情報源とする割合が高く,また児の年齢が低かった。結論:時間外救急受診児の保護者における#8000の認知や利用割合は低く,普段の子育ての情報源によって認知割合に差を認めた。