日本臨床救急医学会雑誌
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総説
認定看護師に期待する役割と現状の問題点
山勢 博彰
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キーワード: 救急看護認定看護師, CNS
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1999 年 2 巻 3 号 p. 303-308

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抄録

アメリカの専門・認定看護婦とわが国での認定看護師制度との比較検討を踏まえ,調査結果をもとに認定救急看護師に期待する役割と現状の問題点について言及した。アメリカの上級実践看護婦にはNPとCNSがあり,救急看護領域でも独自の機能をもって活躍している。一方,わが国の救急看護認定看護師は,実践者としての役割モデルになることを期待されながらも,CNSのような教育・研究と管理的役割の比重も高くなっている。その原因には,日本に救急CNSがいないこと,認定者が圧倒的に少ないことなどがあげられる。こうした現状を踏まえ,いまの認定救急看護師には,マイノリティインフルエンスを発揮して第一線の救急看護実践をリードし,救急看護の質の向上をもたらす「変化を起こす人」としての役割が要求されるものである。

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© 1999 日本臨床救急医学会
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