日本臨床救急医学会雑誌
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総説
大阪府における救急医療体制について
—災害拠点病院も含めて—
大北 昭鶴原 常雄平山 正樹植松 治雄
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1999 年 2 巻 3 号 p. 318-325

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抄録

大阪における救急医療体制の現状は初期救急医療体制である休日診療所36,夜間診療所15施設を基礎とし,その後送体制としての二次救急医療機関をブロック毎の病院群輪番制および救急告示医療機関250施設で担当し,三次救急医療体制として救命救急センター11施設が整備されている。それらの診療応需情報を大阪府救急医療情報センターで集約している。また,夜間休日活動型の大都市での特定科目の救急医療体制を含む各科24時間体制の整備についても努力を続けている。平成9年3月に修正された大阪府地域防災計画では,阪神・淡路大震災やO157による集団食中毒患者発生(堺市)等を教訓に,急性期の救命医療を主眼にしつつ,時系列的医療展開を含めた医療救護活動へと大幅に見直された。加えて災害医療機関間の連携,二次医療圏単位に設置されている保健医療協議会救急医療部会での調整,災害時における救急医療情報センターの活動,メデイカルコマンダーとしての機能発揮への具体化等について検討する。

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© 1999 日本臨床救急医学会
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