日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
千葉市を日本のシアトルに!構想の試み
中村 眞人
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2018 年 21 巻 1 号 p. 23-27

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抄録

心停止の場所で人の生死が決まってよいのかとの思いで,千葉市を日本のシアトルに!構想がスタートした。医師会・千葉市・千葉大学が参加する連携委員会で協議し,小,中,高校対象の救急蘇生講習を軸としたいのちを守る推進プラン,医師会主催ICLS・BLS講習会,救急対応力向上研修会,医師会認定救急医制度などを開始した。例えばいのちを守る推進プラン実践校は,2011年は,1中学校区4校。2015年は,20中学校区56校と増えた。医師会主催のICLS講習会は10回,BLS講習会は8回,ICLSワークショップ講習会は2回開催した。その結果,ICLSディレクター 1名,ICLSインストラクター 8名が誕生し,BLS・ICLS講習会の医師会単独開催が可能になった。救急対応力向上研修会は39回開催し,医師会認定救急医は,初級が約20名,中級が4名,上級が1名になった。これらの活動は,学校医・産業医・かかりつけ医として医師会に求められる公益活動につながると思われる。

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