2018 年 21 巻 1 号 p. 28-32
今回,院内急変対応時に薬剤師に求められる役割を見出し,急変対応に必要な知識および技能の習得を目的として,医師および看護師を対象に急変対応時の薬剤師の必要性についてアンケート調査を行い,薬剤師を対象に院内急変対応シミュレーション研修や急変対応アクションカードの作成,急変対応に関するアンケート調査を行った。8割以上の医師,看護師が院内急変時に薬剤師が必要と回答し,急変対応時に薬剤師に期待する役割として,「使用薬剤の提案」,「薬剤の搬送」,「薬剤の取り出し」,「使用薬剤の記録」の4つの項目が主にあげられた。取り組み前は院内緊急コールに駆け付けることができていなかったが,取り組み後は全症例に対して薬剤師が介入できていた。今回の取り組みにより急変対応における薬剤師の役割が明確となり,急変対応への積極的な参画が可能となった。