日本臨床救急医学会雑誌
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原著
気管挿管訓練におけるビデオ硬性挿管用喉頭鏡の有用性に関する比較・検討
中尾 誠宏田中 秀治曽根 悦子匂坂 量白川 透後藤 奏吉岡 耕一田久 浩志
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2020 年 23 巻 4 号 p. 539-545

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抄録

目的:人形モデルを用いた気管挿管を行い,直視型であるマッキントッシュ型喉頭鏡と3種類のビデオ喉頭鏡について比較検討すること。方法:研究の承諾を得た40名の被験者を対象にマッキントッシュ型喉頭鏡と3種類のビデオ喉頭鏡(エアウェイスコープ ® S100・エアウェイスコープ ® S200・McGRATH ® MAC),気管挿管訓練モデルを用いて気管挿管手技を行い,各喉頭鏡について①気管挿管実施時間,②気管挿管の成功率,③気管挿管の合併症(歯牙損傷)の有無を検討した。結果:ブレード挿入から声門視認までの時間はMcGRATH がもっとも短く,ブレード挿入からカフエア注入までの時間ではエアウェイスコープの2種類がマッキントッシュ型喉頭鏡に比べ有意に短かった(p<0.001)。結論:従来から用いられている直視型喉頭鏡と比較して,ビデオ喉頭鏡の有効性が示唆された。

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© 2020 日本臨床救急医学会
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