日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
ジフェンヒドラミン,カンフル,リドカイン含有かゆみ止めクリーム誤食による急性中毒の1例
井上 卓也安田 祐真中村 元気守田 裕啓林 浩之尾崎 将之
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キーワード: 認知症, 外皮用薬, 急性中毒
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2022 年 25 巻 4 号 p. 740-744

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抄録

認知症のある86歳男性が,市販のかゆみ止めクリーム100gを誤食して当院を受診した。受診時はとくに症状を訴えず,身体所見,採血,心電図,胸部X 線に異常はなかったが,経過観察入院とした。誤食2時間30分後から血圧が207/144mmHgと上昇し,その15分後に嘔吐し,その後急速に意識レベルがJapan Coma Scale(JCS)200へと悪化した。第2病日には意識レベルの改善がみられ,誤食12時間後にはJCS 3まで改善した。誤嚥性肺炎を合併したため抗菌薬投与を開始した。第3病日には意識レベルは以前の状態に回復した。その後経過良好で第12病日に退院した。かゆみ止めクリームに含まれるジフェンヒドラミン,カンフル,リドカインはそれぞれ致死量または中毒量であり,患者背景から気管挿管をしないなど治療制限があったが,患者は一命を取りとめた。同様の症例では無症状でも入院させて,最低4〜6時間は症状発現を厳重に監視する必要がある。

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© 2022 日本臨床救急医学会
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