目的:長野地域MC協議会は3消防本部(本部)で構成する。協議会下部組織に地域指導救命士(指救士)連絡会を新設し,救急救命士の業務や教育に関する課題の抽出と方策を検討した。課題:①事後検証会は,検討事例が本部単位で抽出され選定基準が異なり,要点が多岐にわたり系統的なフィードバックが困難であった。②救急救命士の病院実習や勉強会は本部管内にある病院で実施され内容に偏りがあった。③特定行為指示要請先はプロトコルでは傷病者収容病院としており,精通した医師につながりにくい病院があった。地域指救士連絡会の活動:①事後検証会前に事案を一覧表にまとめ要点整理した。②地域MC単位で病院実習と勉強会を企画しポイント制を導入した。③精通した医師に指示要請がつながるプロトコルを策定した。結語:複数本部で構成する地域MC協議会において,指救士は必要な業務を本部から地域MCへ移行し,地域MC協議会の活動を補強した。