日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
感染性流産後に著明な心機能低下を認め周産期心筋症の関与が考えられた1例
髙野 隼中島 絵理原 直輝勝田 晃平宇佐美 健喜有野 聡佐々木 庸郎小島 直樹稲川 博司岡田 保誠
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2024 年 27 巻 2 号 p. 121-125

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抄録

周産期心筋症はまれな病態であるが,致死的になることがあり注意を要する。今回,生来健康な30歳,女性が感染性流産に伴う敗血症性ショックで入院した。入院後に著しい心機能の低下を認めたため,敗血症性心筋症だけでなく周産期心筋症の関与を疑った。欧州のガイドラインで推奨されているドパミンアゴニストであるブロモクリプチンの投与を行ったところ心機能の改善を認めた。敗血症性心筋症と周産期心筋症の鑑別は困難であり,本症例のように周産期に敗血症を起こし心機能低下をきたした症例においては,適応外使用であることを患者・家族に十分に説明して同意を得たうえで,ブロモクリプチン投与を考慮してもよいと思われる。

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