2025 年 28 巻 3 号 p. 492-498
胆道感染症の血液培養陽性率,重症度と陽性率の関連,培養結果別の患者特性と予後を検討した。対象は2022年1月1日~2023年12月31日の期間で当院に搬送され,胆管炎もしくは胆囊炎の診断に至った例のうち,データ欠損,胆管炎・胆囊炎の重複,血液培養採取前の抗菌薬投与,血液培養未採取を除く例とした。診断および重症度は急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン2018(TG18)に準じ,カルテ調査で後方視的に検討した。対象は胆管炎93例,胆囊炎52例であった。胆管炎例の陽性率は,全体51.6%,GradeⅠ:42.9%,GradeⅡ:50.0%,GradeⅢ:66.7%,胆囊炎例では全体34.6%,GradeⅠ:15.0%,GradeⅡ:38.9%,GradeⅢ:77.8%であった。胆管炎・胆囊炎ともに,培養結果別の入院日数や死亡率に差はなかった。TG18では胆管炎・胆囊炎ともにGradeⅡ以上の例において血液培養の採取を推奨しているが,胆管炎ではGradeⅠにおいても高い培養陽性率であり,血液培養を採取することを検討すべきと考える。