2025 年 28 巻 3 号 p. 535-541
目的:脾摘後は重症感染症リスクが高く,ワクチン接種が重要である。しかし,接種計画や実態は不明な点が多い。方法:2010年1月1日~2019年12月31日に脾摘後当院を退院した症例の後ろ向き観察研究。患者背景,脾摘前後6カ月間のワクチン接種歴を調査した。結果:脾摘前後ワクチン接種症例は17例/47例(36.1%)であった。14例が1種類の接種で,13例がPPSV23であった。複数接種はPPSV23-Hibワクチン1例,PPSV23-MCV4-Hibワクチン1例,PCV13-PPSV23-MCV4 1例であった。接種時期は脾摘前1例,脾摘後16例であった。結論:脾摘術前後のワクチン接種は十分とはいえない。接種の多くは術後接種,PPSV23単独接種である。術前接種,連続接種の検討やワクチン接種率の向上に努める必要がある。