2026 年 29 巻 1 号 p. 39-44
目的と方法:病院前救護における患者安全文化の構築を目的に,消防機関と連携し従来別々であった事故報告とヒヤリハット報告の様式を統一し,問題事例に対してはリスク管理委員会で検討する体制とした。結果:リスク関連の報告は約150~200件/年間で,現場での状況が明らかとなった。9件の事例が要検討案件と判断し,リスク管理委員会が開催された。すべてが傷病者に対する有害事象ではなく,資器材や遅延などの救急活動やプロトコールの認識不足に関する事例であった。考察:病院前救護において患者安全文化を構築するためには,報告体制の整備ならびに,フィードバック体制の構築が重要であり,これらの取り組みを通じ安全文化を定着させていく必要がある。