日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
初期労作性熱中症における血液検査および尿検査所見に関する臨床的特徴
―尿中L型脂肪酸結合蛋白と炎症性マーカーならびに凝固異常との関連―
井上 聡子宮家 麻希子神田 潤菅谷 健
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2026 年 29 巻 1 号 p. 54-63

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抄録

初期労作性熱中症(EHI)における血液検査および尿検査所見の臨床的特徴を調査した。2018年4月~2024年9月に治療した初期EHI 1,169例について横断的調査を行った。全例中28.2%に血清クレアチニン上昇を,54.8%に尿中L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)濃度上昇を認めた。尿中L-FABP濃度により,L群(12.5ng/mL未満),M群(12.5ng/mL以上100ng/mL未満),H群(100ng/mL以上)の3群に分けたところ,血清血糖値および白血球数はH,M,L群の順に有意に高値,Dダイマー高値症例(カットオフ値2.01μg/mL以上)はL群(0.6%)およびM群(0.7%)に比しH群(9.1%)で有意に高頻度であった(いずれもp=0.003)。以上より,初期EHIでは半数以上に尿中L-FABP濃度上昇を認め,EHIの炎症反応および凝固異常と関連している可能性が示唆された。

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