初期労作性熱中症(EHI)における血液検査および尿検査所見の臨床的特徴を調査した。2018年4月~2024年9月に治療した初期EHI 1,169例について横断的調査を行った。全例中28.2%に血清クレアチニン上昇を,54.8%に尿中L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)濃度上昇を認めた。尿中L-FABP濃度により,L群(12.5ng/mL未満),M群(12.5ng/mL以上100ng/mL未満),H群(100ng/mL以上)の3群に分けたところ,血清血糖値および白血球数はH,M,L群の順に有意に高値,Dダイマー高値症例(カットオフ値2.01μg/mL以上)はL群(0.6%)およびM群(0.7%)に比しH群(9.1%)で有意に高頻度であった(いずれもp=0.003)。以上より,初期EHIでは半数以上に尿中L-FABP濃度上昇を認め,EHIの炎症反応および凝固異常と関連している可能性が示唆された。