2026 年 29 巻 4 号 p. 707-713
目的:高齢者救急患者の増加に伴い,長期入院の問題が顕在化している。今回われわれは,救急入院患者の入院期間に対し,長期入院のリスクを包括医療支払制度(DPC)の期間から検討した。対象:2022年7~12月に当院に救急入院となった590例を対象とした。DPCⅠ期・Ⅱ期退院を短期入院群,Ⅲ期・Ⅲ期超え退院を長期入院群として,2群間の比較検討を行った。結果:長期群は292例であり,年齢,BMI,認知症,要介護認定,入院時日常生活動作(ADL),意識状態,退院経路の8項目で有意差を認めた。ロジスティック回帰分析では,年齢,要介護認定あり,自宅以外への退院が長期入院の独立因子として抽出された。結論:救急入院患者の長期入院リスクは,医学的要素に加え,患者を取り巻く社会的因子も含めて検討する必要があると考えられた。