2026 年 29 巻 4 号 p. 792-797
目的:DOAC関連出血に対するアンデキサネットアルファの投与決定から開始までの時間(DTN)に,救急外来(ER)専従薬剤師の介入および院内在庫導入が与える影響を検討する。方法:2023年1月~2024年12月に同薬を投与された19例を対象とした単施設後方視的観察研究である。ER薬剤師介入群(A群)と調剤室薬剤師対応群(B群)に分類し,在庫導入前後で層別化した。結果:在庫導入後において,DTN中央値はA群20.0分,B群87.0分であり,A群で有意に短かった(p=0.008)。また,在庫導入により両群ともDTNが短縮する傾向を認めたが,有意差はなかった。結論:当院の診療体制下において,ER薬剤師の関与はDTN短縮と関連する可能性が示唆された。ただし,時間帯や投与場所などの診療体制の影響を考慮し,結果の解釈には慎重を要する。