2026 年 29 巻 4 号 p. 816-826
背景:救急初期診療では情報分散により認知遅延や状況把握の困難が生じる。この問題を解決するために,急性期医療情報統合ビューア「Abierto Cockpit for ER」を開発した。目的:救急初期診療における情報共有および患者状態把握を支援する本システムの初期評価として,主観的評価変化を探索的に検討し,受容性と課題を明らかにすること。方法:医師・看護師を対象に,説明会前後で同一の無記名アンケートを実施した。主要アウトカムは有効性に対する肯定回答割合とした。結果:有効性の肯定的回答は説明会前94.4%,説明会後100%と高率であった。血液ガス・血圧などの音声読み上げ機能は高評価であった一方,トレンド表示の評価は相対的に低かった。結論:Abierto Cockpit for ERは肯定的に受け止められ,とくに音声通知機能の有用性が示唆されたが,トレンド表示の提示方法には検討の余地がある。