日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
外傷性肺動脈損傷による血胸に対して経カテーテル動脈塞栓術(TAE)を施行した1例
清水 俊克中村 誠昌大田 信一道智 賢市谷口 正展北川 あかね太田 幸男楠井 隆
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2026 年 29 巻 4 号 p. 869-874

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抄録

外傷性肺動脈損傷に対して,経カテーテル動脈塞栓術(TAE)を施行した報告はまれである。症例は80代男性で,抗血小板薬・抗凝固薬の内服歴があった。2mのはしごから転落し,受傷した。救急隊到着時にはショックバイタルであり,造影CT検査で左血胸を認め,末梢󠄁性肺動脈の損傷が疑われた。胸腔ドレーン留置し経過観察していたが,バイタルサインおよび胸部CTで血胸の改善なく,TAEを施行した。再出血することなく経過し,第17病日に胸腔ドレーンを抜去した。整形外科に転科後,リハビリを経て第47病日に退院となった。今日の高齢社会では,抗凝固薬,抗血小板薬を内服している患者と遭遇する可能性は高い。出血リスクが高く,開胸術を選択しがたい場合に,TAEは治療の選択肢の一つとして考慮され得る。

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