2000 年 3 巻 4 号 p. 398-403
救急救命士養成時のインフォームド・コンセント(IC)の教育方法について検討するため,研修所入校前と卒1年後のICに対する意識・実態調査と教育方法の再検討,他施設との比較を行った。結果:入校前の救急隊員はICに対する理解が乏しいまま救急現場で実施していた。卒1年後ではICに対する理解と実践はあるものの緊急度の高い現場での実施に問題があった。民間養成所では研修期間が長く机上研修が導入されていた。対策と効果:救急実習中にICを含む訓練を導入し,具体的な模範IC集を例示し訓練を実施したところ卒業時はICが理解され模範的な実施が可能になった。展望:研修所の6か月という短い研修,実習期間の中で実習中のみならず,机上IC研修の必要性を感じた。また標準課程などにおいてのIC教育の必要性,市民に対する救急医療制度の普及啓発の必要性,さらに緊急性が高い救急現場でのIC実施についての明確な指針の必要性を感じた。