2000 年 3 巻 4 号 p. 404-408
脳梗塞の早期診断は,CTおよびMRIなどを用いた画像診断が一般的である。近年MRIの拡散強調像が導入され,より早期の診断および治療が可能となった。今回脳梗塞患者21例に対してCTおよびMRIを施行し,早期診断における拡散強調像の有用性について検討した。CTは全例で発症後24時間以内に施行し,MRIは,発症後24時間以内に15例,48時間以内に4例,72時間以内に2例を撮像した。その結果,CTでは21例中2例(10%),同時期のMRI T2強調像では,15例中5例(33%)において責任病巣に異常信号を認めた。一方,同時期の拡散強調像では15例中全例で異常信号を認め,神経症状が軽度の症例においても責任病巣は描出され,さらにその領域から責任血管の推定も可能であった。以上,脳梗塞の早期診断におけるMRI拡散強調像の有用性について症例を呈示し考察した。