2001 年 4 巻 5 号 p. 478-485
気道狭窄に対するステント治療は,悪性狭窄を中心に確立された治療法であるため,救命救急センターではいまだ一般的ではない。われわれは,良性気道狭窄を認めた2例にステント治療を施行したので報告する。症例1は気管切開が原因と思われる後天性気管軟化症で,硬性鏡を用いた定型的手法によリステントを留置した。症例2は先天性胸郭変形による気道狭窄で,奇形のために硬性気管支鏡を使用できなかったため,気管支ファイバーと血管拡張用バルーンカテーテルを用いた方法を考案し,ステントを留置した。症例2は肺炎悪化により死亡したが,2例とも経過中にステントによる合併症は認めなかった。硬性気管支鏡が使用できない症例に対してもステントを安全かつ迅速に留置する方法を紹介した。