2003 年 6 巻 3 号 p. 287-292
脳低温療法はその合併症などを含め,いまだ多くの問題があるとされている。そこで当院では合併症も少なく,人的・経済的負担も少ない脳平温療法を行ってきた。脳平温療法は看護においても特別な技術を必要とせず簡便であり,比較的容易に看護スタッフの間で定着してきた。これまで文献で報告されている脳低温療法における看護と検証して,脳平温療法ではその結果,①血行動態やその他のバイタルサインが安定している。②合併症が少ない。③複雑な機器を必要としない。④解熱に対する冷罨法の負担が少ない。⑤看護スタッフが脳平温療法の施行を負担だと認識していない,などのことが明らかとなった。脳平温療法は特別な看護技術を必要とせず簡便であり,スタッフの負担も少なく,比較的容易に看護スタッフに定着している。