日本臨床救急医学会雑誌
Online ISSN : 2187-9001
Print ISSN : 1345-0581
ISSN-L : 1345-0581
臨床経験
重症脳損傷患者における脳平温療法の看護
大上 信子榊原 毅彦山木 垂水
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 6 巻 3 号 p. 287-292

詳細
抄録

脳低温療法はその合併症などを含め,いまだ多くの問題があるとされている。そこで当院では合併症も少なく,人的・経済的負担も少ない脳平温療法を行ってきた。脳平温療法は看護においても特別な技術を必要とせず簡便であり,比較的容易に看護スタッフの間で定着してきた。これまで文献で報告されている脳低温療法における看護と検証して,脳平温療法ではその結果,①血行動態やその他のバイタルサインが安定している。②合併症が少ない。③複雑な機器を必要としない。④解熱に対する冷罨法の負担が少ない。⑤看護スタッフが脳平温療法の施行を負担だと認識していない,などのことが明らかとなった。脳平温療法は特別な看護技術を必要とせず簡便であり,スタッフの負担も少なく,比較的容易に看護スタッフに定着している。

著者関連情報
© 2003 日本臨床救急医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top