日本臨床救急医学会雑誌
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臨床経験
広範囲熱傷に対するクリニカルパス導入の試み
山田 裕彦皆川 幸洋真壁 秀幸遠藤 重厚
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2003 年 6 巻 5 号 p. 473-478

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抄録

2002年4月以降,われわれの施設で広範囲熱傷患者に対するクリニカルパスを使用した4例について検討した。パスの導入の目的は,手術時期の早期化,手術間隔短縮,リハビリ開始時期の早期化,患者負担の軽減,スタッフの目的意識確立とした。広範囲熱傷では時期により病態が異なるため,急性期用・亜急性期用・手術期用のパスを作成した。4例の内訳は平均年齢62.8歳,平均熱傷指数23.3で初回手術時期,入院期間,医療費について過去1年の6例と比較検討した。初回手術時期は全例で目的とした1週間以内の早期手術はできず,パス非使用群と差はなかった。入院期間は有意に短縮でき,入院期間の短縮に伴い入院費用も軽減できた。パスの導入に伴い入院期間が短縮され,患者負担の軽減や医療の効率化につながるものと考えられた。また,重症度や合併症など考慮した自由度のあるパス作成やコパスの併用などが必要と考えられた。

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© 2003 日本臨床救急医学会
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