2006 年 9 巻 5 号 p. 366-374
長期間の休日中は救急外来が混雑するため,特別な応需態勢が必要である。2002年と2003年の年末年始に和歌山県赤十字救命救急センターを受診した患者動態を分析した。期間中の患者総数は約1,200名で,来院日別患者数,来院時間帯,年齢分布,来院方法,転帰など患者の内訳はいずれもほぼ同じ傾向を示し普遍性があった。待ち時間が遅延する原因として事務業務の混雑と患者の在室時間の遅延が挙げられた。事務員の増員や教育により事務業務の整備,迅速化を図った。医師には在室時間の短縮を図るために当直医同士の協力体制を強めるように通達した。今回の調査により当センターでは今後来院患者に見合った人員や物品の準備が可能となった。