2006 年 9 巻 6 号 p. 461-467
我々は,糖尿病などの合併症を有し,筋層まで達したⅢ度熱傷から壊死性筋膜炎様の変化を呈した2症例を経験した。いずれも四肢に火炎による熱変性の強い熱傷創が存在し,受傷後48時間以内に皮下脂肪層までの焼痴切除と深い熱傷で壊死に陥った筋肉の一部を除去し,肉眼的に正常と判断できる深度まで切除を施行した。経過中,深い熱傷創周囲の脂肪層に拡大する壊死病変を認め,臨床的に壊死性筋膜炎の形態であったため,直ちに壊死組織のdebridementと電解酸性水による洗浄を開始した。壊死病巣を完全に除去したにも関わらず,周囲へ急速に拡大したが,創部の洗浄・debridementを継続することで,患肢を切断から免れることができた。