2022 年 35 巻 1 号 p. 2-5
内視鏡的膀胱尿管逆流防止術 (内視鏡的注入治療) は単純かつ簡便であるためにday care surgeryとして有用であるため欧米を中心に広く施行されている. 本手技の逆流防止の原理は, 尿管口に腫瘤を形成することによって, 尿管口部の後壁の補強, 弁形成および壁内尿管部の延長である. すなわち, 排尿時ないし膀胱充満時に膀胱内圧上昇に対して弁作用が改善されることである. 手技は, 砕石位をとり, 膀胱鏡を挿入し, 尿管口の6時の位置から針を刺入し, 尿管口に腫瘤を形成する. 本手技の逆流防止の原理は腫瘤形成により後壁の補強, 膀胱壁内尿管の延長と弁形成を目的としている.